2012年 11月 13日
キンメのデッサン |
なんとなくのらくがき。
赤魚といえば昔は吉次(キチジ)のことで、子供時分にはよく食べさせられた。ちっ、また吉次の干物かよ、みたいな感じで。金目鯛なんて高級で食べられなかったような覚えがある。今は立場が完全に逆転、金目のほうが一般的、吉次は超高級魚だろう。不思議なものだ。
赤魚の脂にはあの特有のねっとり感があって、時としてそれは鬱陶しい。わたしは北の生まれだから、逆に脂のないさっぱりした味に憧れるのだが、それでもゼラチンたっぷりのせいで冬に煮凝りができたりすると、ああやっぱりおいしいなと思う。
最近は食べるよりも捌く、あるいは描いてばかりいるキンメだが、肉厚の身に包丁を入れるときは何とも言えない豊かな気持ちになるものだ。
by stcl
| 2012-11-13 19:58
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